城ヶ島と江ノ島の灯台を結ぶ線を越えると、そこは黒潮が流れる本船航路だった。
真っ暗な海の上をCirrusUはゆっくり進むのだが、外洋に出た途端にすごいうねりが直撃し始めた。
床と天井の間を上下するようなすごいピッチングでした。これが外洋のうねりなんだよな。
船酔いしないはずの私も、1時間でヘロヘロになってしまいました・・・(オエェェェ・・・)


大島までの6時間は二人でワッチを交代しながらデッキでゴロ寝をしているだけ(笑)
真っ暗で何も見えない海面ってちょっと不気味だし、このうねりだと海に落ちればアウトです。
二人とも酒飲む元気も無いわけで、さすがのスーさんも「うぉぉぉ、すげえピッチングだな〜」とか言ってげんなりした顔をしています。


やっと朝日が昇ってくる頃には、大島のブランケットに入って艇速も落ちてきました。大島って近くに見えるけど、ここまで来るのに6時間か・・・
大島から新島までは風も安定して、艇速も徐々に上がり始めましたが、ついでに気温も上がってきてしまったわけ。
海の上には日陰が無いし、海面の照り返しもきついので、あっという間に体中が真っ赤になってしまいました。
そして、10時間うねりに揺られてピッチングに体が慣れてきた頃に、やっとビールが飲みたくなってきた(笑)二人とも本来の自分に戻ってきたわけだ。


新島が見えてきたのが午後になってからだから、12時間もうねりに揺られていたわけですが、さすがにこの時間帯になると体も慣れてきて、二人でビールを飲みながらのセイリングになりました。
ところが新島を過ぎてから三宅島までが6時間もかかってしまいました。
理由は三宅島の西側を回航するコース取りのミスでしょう。


黒潮の分流がキツイところを通ったために、まったく艇速が上がらず、仕方なく三本嶽の方角から阿古漁港を目指して迂回コースで入港しました。
もう、時間は7時近くになっていて、日が落ち始めています。
阿古漁港の灯台で入り口を確認しながら、暗い中をおっかなびっくり入港しました。(翌朝、明るくなってからコースを確認しましたが、よく無事に入港できたと思うほど暗礁がせり出していました。運が良かったとしか言えませんね)


まあ、無事に三宅島にたどり着いたわけですが、18時間もうねりを喰っているので、二人ともフラフラしています(笑)
とにかく、風呂に入って酒を飲んでいるうちに、睡魔が襲ってきました。
キャビンで寝るよりも地面で寝たいと思って、堤防に寝そべるとあっという間に落ちてしまいましたよ・・・


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